ピュアタッチは買いか|6100件の評価で見えた素手感覚と吸着力
素手のように吸い付く一枚革。晴れた日の本番で頼れるグローブ
手とグリップの間の隙間がなくなり、素手で握っているような感覚でクラブを振れるのが、このグローブのいちばんの価値です。 薄く柔らかい羊革が手の形に沿い、手のひらには継ぎ目がないので、グリップにぴたりと張り付きます。握る力が自然に抜け、手先の動きまで感じ取れるようになることが、手放せなくなる人が多い理由です。
同じ羊革のグローブの中では、薄さと持ちのバランスが取れた位置にあります。もっと薄いもの、厚くて長持ちするもの、人工素材で同じ密着を狙うものもあります。それでも、乾いた日の吸い付きと革のしっとり感では、上位に選ばれ続けています。
合っているのは、練習用とは別に持つ晴れた日のラウンドや勝負どころの1枚としての使い方です。雨の日や球数を打つ練習用に別のグローブを用意できる人なら、満足しやすい選択です。
このグローブの何が優れているのか
一枚革だから、手とグリップの隙間がなくなる
手のひらも甲も、天然の羊革(エチオピアシープ)でできています。甲側は伸びる縫い方になっていて、手首まわりにも伸縮性があります。手のひらは一枚の革で継ぎ目がなく、指の股には通気のための切り欠きがあります。
薄い革が手の凹凸になじみ、手のひら全体でグリップに張り付きます。 継ぎ目がないので張り付く面が途中で途切れず、握ったときに浮いてしまう場所ができにくい作りです。
握る力が抜け、手の動きまで伝わる
密着していると、強く握らなくてもクラブが手の中で動きません。そのぶん余計な力みが消えます。 グリップを柔らかく持ったままスイングでき、アプローチの繊細なタッチも出しやすくなります。
手の感覚がそのまま伝わるので、手先の余計な動きに自分で気づけるようになります。 道具というより、練習の手がかりとして価値を感じている人もいます。
一度使うと他のグローブに戻れなくなり、何年もこれだけを使い続ける愛用者が多いのも、このグローブの特徴です。
しっとりした感触と、ちょうどいい厚み
革のしっとりした手触りと質の良さも、選ばれている大きな理由です。 厚みの感じ方は人によって少し違い、薄いと感じる人もいれば、手のひらがしっかりしていると感じる人もいます。
羊革グローブの中では極端に薄いほうではなく、薄さと持ちの間を取った厚みと考えるのが近いです。この位置づけが、次の章の比較の軸になります。
注意点
雨や汗で濡れると、グリップが落ちやすくなります。 乾いたあとに革が硬くなることもあるので、雨の日には向きにくいグローブです。雨でも使えたり、汗をかいてもすぐ乾いたりすることもあり、使う条件によって差が出ます。夏は蒸れやすく、暑く感じることがあります。
手のひらの付け根や親指の内側など、グリップが当たる場所から擦り切れていきます。 練習場で球数を打つ使い方だと早めに穴が開くことがあります。ラウンド中心の使い方なら長く持つこともあります。
同じサイズ表記でも、個体によって大きさが違うことがあります。 革が伸びるので小さめを選ぶ人と、大きめを勧める人に分かれます。
使い始めに内側から白い粉が出て手につくことや、縫製の仕上がりに個体差があることもあります。
色はホワイトのみで、汚れは目立ちます。価格の変動が大きく、執筆時点では3,100円前後です。値下がりしたときにまとめて買っておく人が多い商品です。
もっといい1枚はないのか、3つの視点で比べる
注意点に挙げた「水」と「擦り切れ」をどこまで気にするかで、ほかの選択肢が見えてきます。 同じ羊革で上回るものはあるか。革でなくても同じ吸い付きは得られるか。同じメーカーの中ではどこに位置するか。この3つの視点で比べます。
同じ羊革なら、もっといい1枚はないの?
全面が羊革のグローブは、革の厚みで性格が決まります。 薄いほど手の感覚が直接伝わり、厚いほど長持ちします。使った人の厚みの感じ方をもとに薄い順に並べると、タイトリスト TG77、このグローブ、キャスコ DNA SHEEP、ミズノ 強革0.8 です。水に弱い傾向はどれにも共通です。
タイトリスト TG77(2,800円前後)は、同じ薄い羊革の真っ向のライバルです。 グローブをしていないような感覚ではほぼ互角で、TG77のほうがさらに薄く仕上がっています。そのぶん数ラウンドで破れることがあり、持ちではこのグローブが一歩上です。同じサイズでも手のひら周りが広めに作られています。とにかく薄さを求める人や、手のひらが広い人に向いています。
ミズノ 強革0.8(2,700円前後)は、同じ羊革で手のひらを厚くしたグローブです。 厚い革でグリップとの隙間を埋めるので、このグローブとは逆の方法で力みを減らします。 使い込んでも長持ちしやすい一方で、グリップの感触はやや鈍くなります。厚みに慣れると、薄い革が頼りなく感じるほどの安心感があります。厚みで楽に握りたい人、練習でも気にせず使いたい人に向いています。
キャスコ DNA SHEEP(1,000円前後)は、羊革を3分の1ほどの価格で手に入れられるグローブです。 少し厚めで張りがあり、手になじむまでに時間がかかります。着け心地はこのグローブのほうが上で、練習用としてこちらを使い分ける人がいます。作りが小さめなので、サイズは慎重に選ぶのがおすすめです。羊革を惜しまず練習で使いたい人、汗で何枚も替える人に向いています。
薄さと直接の感触ならTG77、持ちと力の抜きやすさなら強革0.8、価格と枚数ならDNA SHEEPです。密着と持ちのバランスを取りたいなら、このグローブが中心になります。
革じゃなくても、同じ吸い付きは手に入るの?
薄い人工素材のグローブにも、素手の感覚や吸い付きを得られるものがあります。 共通しているのは、濡れても性能が落ちにくいことです。進んでいる方向は2つに分かれます。天候と持ちを取ったゼロフィットと、革の感触に近づけたブリヂストン ツアーグローブです。
ZEROFIT インスピレーショナルグローブ(1,600円前後)は、素手の密着を天候に関係なく使えるグローブです。 薄い生地が手に沿い、少し湿るとむしろグリップが増します。 乾いても硬くならず、臭いも出にくい傾向です。羊革の着け心地に慣れた人が乗り換えても満足しやすい一方で、革の質感とは違う手触りです。乾いた寒い日のグリップは普通に感じることがあり、初めのうちに縫い目がほつれる個体が混じることもあります。ダンロップ スリクソン GGG-S028(1,100円前後)もほぼ同じ位置づけで、洗っても感触が変わりにくいのが特徴です。雨や汗の多い環境で、1枚を一年中使いたい人に向いています。
ブリヂストン ツアーグローブ(1,800円前後)は、人工素材で革の感触そのものに近づけたグローブです。 本革のようなしっとりした手触りで、雨の日も使え、洗っても硬くなりにくい素材です。持ちはこのグローブと同じくらい短めです。革のようには伸びないので、サイズ選びはよりシビアになります。 本番専用になりがちなこのグローブとは違い、練習でも同じ感覚のまま使いたい人に選ばれています。革の手触りが好きで、天候や手入れを気にせず使いたい人に向いています。
天候と持ちならゼロフィット、革らしさを保ったまま天候に強くしたいならツアーグローブです。乾いた日の吸い付きと本物の革の質感では、このグローブが上に立ちます。
同じメーカーの中では、どこに位置するの?
フットジョイの中で、このグローブは感触を優先した上位のモデルです。 ステイソフ、ナノロックツアー、ウェザーソフトと移るにつれて、天候への強さや持ち、価格の面で有利になっていきます。そのぶん、乾いた日の密着は控えめになります。
ステイソフ(2,800円前後)は、同じ羊革でひとつ下の段にあたるモデルです。 やや厚手で長持ちしやすく、このグローブの値段が気になったときの受け皿になっています。雨で滑りやすく、夏に蒸れやすいのは同じです。羊革の感触を残しつつ、持ちを取りたい人に向いています。
ナノロックツアーは、雨の日の替えとして定番になっているモデルです。 大雨でも滑りにくく、洗えて、破れにくいのが特徴です。乾いた日の密着では革に一歩譲ります。手のひらに継ぎ目がないので、このグローブから付け替えても違和感が少なく済みます。 作りは大きめです。雨や夏、練習を1枚でまかないたい人に向いています。
ウェザーソフト(1,300円前後)は、フットジョイの手頃な定番モデルです。 手のひらに補強があって長持ちし、練習にもラウンドにも使えます。汗でぬるつくことや、使ううちに伸びてくることがあります。価格と持ちを優先する人に向いています。
密着ならこのグローブ、革のまま長持ちさせたいならステイソフ、天候と持ちならナノロックツアー、価格ならウェザーソフトです。晴れの日はこのグローブ、雨の日はナノロックツアーという組み合わせも自然に成り立ちます。
買ったあとに知っておきたいこと
本番用と練習用を分ける
練習は別のグローブで、ラウンドや大事な試合でこのグローブを下ろす、という使い方が定着しています。 使い込んで傷んできたものは、練習用に回すと無駄がありません。
雨の日の替えを1枚持っておく
雨の予報がある日は、水に強いグローブをキャディバッグに入れておくと安心です。 手のひらに継ぎ目のない人工素材のものを選ぶと、付け替えたときの違和感を抑えられます。
擦り切れる場所を把握しておく
穴が開くのは、親指の内側や手のひらの付け根など、グリップが当たる場所に集中しがちです。 毎回同じ場所が傷むので、その部分を保護しておくと長持ちさせやすくなります。
濡れたあとの扱い
濡れたら陰干しで乾かし、乾燥機は避けるのが無難です。 乾いて硬くなった革は、手で揉むと柔らかさが戻ることがあります。これは天然革のゴルフグローブ全般に見られる扱い方をもとにした推測で、このグローブで個別に確かめたものではありません。
サイズの選び方と買い方
個体によって大きさが違うことがあるので、店頭で合わせてから同じサイズ表記を選ぶのが確実です。 価格の変動が大きいため、値下がりしたタイミングでまとめて買っておくと安心です。
まとめ
約6,100件のゴルフグローブのレビューを分析すると、このグローブは乾いた日の吸い付きと革の質感で、比べた中でも上位に位置します。 素手に近い感覚で力みなく握りたい人が、晴れた日の本番に使う1枚として選ぶなら、期待に応えやすいグローブです。
雨の日も1枚で済ませたいならゼロフィット、練習でも惜しまず羊革を使いたいならキャスコ DNA SHEEP、厚みで楽に握りたいならミズノ 強革0.8 が、状況や好みに合った選択肢になります。
本記事は、公開されているゴルフグローブのユーザーレビューをもとに、当編集部が独自に評価傾向を分類・集計・分析したものです。記事中の比率・分類はすべて当編集部による独自集計であり、個々のレビュー本文の転載は行っていません。効果には個人差があり、特定の商品の性能を保証するものではありません。価格・評価は執筆時点のものです。